脳は肉が大好物、腸は野菜 ( 食物繊維 ) が大好物

2021年6月4日

脳は肉が大好物、腸は野菜 ( 食物繊維 ) が大好物 です。植物は動物に欠かせない食べ物です。植物 ( 野菜、果物、穀類 ) の摂取が不足すれば、代謝そのものに不備が生じます。

つまり、私たちの体は植物を求めているということです。だとすれば、植物こそ腸にとって望ましいもの、相性がいい食べ物ということになります。 ( ライオン、トラなどの肉食動物は、ヒトと腸内細菌がまったく違うので、比較の対象外としています )。

腸内にいる善玉菌のエサも糖 ( 炭水化物 ) ですから、糖を上手に摂ることで腸内環境も劇的に改善されていくのです。

これに対し、 「 肉 」 は腸との相性があまりいいとは言えません。私たちの体に近い分、腸に取り込んだ際に異物として認識されやすく、また、肉類に含まれる動物性タンパク質は悪玉菌のエサになるため、摂りすぎは腸内腐敗を招くリスクもあります。

最近のガンやその他の腸の病気が増えているのは、動物性のたんぱく質の増加による油の摂取の増加と考えられています。

もちろん、腸との相性が悪い肉類をすべて排除すれば健康になれるかと言うと、そう単純なものではありません。

たとえば、人は肉を食べることによってタンパク質や脂肪の摂取量を増やし、脳を肥大化させてきた側面があります。
つまり、人類は肉食によって知恵を身につけ、ここまでの繁栄を築いてきた現実があるわけです。人をヒトたらしめ、自分という存在をここに成り立たせているものの源泉はじっは肉食にある。そう考えれば、腸との相性が悪いという理由だけで、肉食を否定するのは間違っていることが理解できます。

大事なのは、何事にもプラス面とマイナス面があるということです。脳を肥大化させ、知恵を身につけたことで人は繁栄を手に入れましたが、逆に脳が大きくなりすぎることで動物としての感覚を後退させてしまいました。肉食が、ヒトを頭でっかちにさせてきた面もあるのです。

とは言っても肉食で進化してきた人間

もっとも、腸と相性のいいはずの植物も、白砂糖のように精製して自然な状態から遠ざけてしまうと、相性がどんどん悪くなっていきます。すぐにエネルギーに変換される分、脳が喜ぶ形になっていきますが、それは決して「体にいいこと」ではないでしょう。

「肉」と「精製した糖質(白砂糖、小麦粉)」の組み合わせで思い浮かぶのは、たとえば、ハンバーガー、牛井やカツ井、脂たっぷりのラーメン、そのあとさらに別腹のスイーツ 。

現代食は、 「 脳が喜ぶ食事 」 のオンパレードなのです。要するに、脳が喜ぶ食事に傾くことで、「 腸が喜ぶ食事 」 がおざなりになっているのです。

肉や卵は喜びのもとになる

腸のメカニズム

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